女性は日々の生活で不満などを蓄積していきますが、男性は妻が感じている不満やすれ違いを認識することが難しい印象を受けます。妻との関係が良好だと疑わなかったり、妻が離婚を考えていることに全く気付かなかったりするなど、突然の離婚の申し出に驚いてしまうケースがよくあります。
一方、妻との生活に疲れて、離婚を決意される方もいるでしょう。離婚を切り出す前に考えていただきたいことを、男性側の視点で3つご紹介します。
■離婚そのものについて
ご自身が離婚を希望していて、妻も離婚に同意していたり、同意する見込みであったりする場合、離婚すること自体に問題はないと言えます。
一方、ご自身が離婚を希望しても、妻が離婚を拒否する場合は、離婚できるのかを検討する必要があります。これは、妻から離婚したいと言われた場合も同様です。
■お子さまについて
未成年のお子さまがいらっしゃる場合、お子さまの親権者をどちらに決めるのかが問題となります。夫婦双方が親権者となることを希望するときは、注意が必要です。
親権について夫婦間の話し合いで決まらないときは、まずは調停、次に裁判で親権を争うことになります。最終的な結論が出るまでに時間がかかりますので、親権者になれる可能性を検討する必要があります。
お子さまの親権者が妻になった場合、離婚時に養育費や面会交流についてきちんと決めておきましょう。
離婚は夫婦の問題ですが、お子さまへの影響をできる限り最小限にし、離婚後も父親としての役割を果たすことが望まれます。
■お金について
離婚時には夫婦で築いた財産について、財産分与ができます。しかしながら、妻に財産の管理を任せていて、財産の概要を把握されていない男性も少なくないのが現状です。
いざ離婚となった際、予想外に財産がなくて妻が隠しているのではと不安になることもあるかもしれません。離婚前に財産の種類や金額などを把握しておくことをお勧めします。
財産分与の実情としては、夫の収入が妻よりも多いことから、財産分与として妻に財産を渡すことが多いようです。場合によっては、養育費の支払いもあるため、離婚による男性の金銭の支出は少なくないでしょう。
妻から離婚に伴い必要以上のお金を請求されるケースもあるかもしれません。早く解決したいと焦る気持ちを抑え、冷静に考えたうえで、適切な条件で離婚するべきです。
一方、妻が浮気をしていた場合は、妻または不倫相手に慰謝料を請求するのか、請求する場合はその金額が問題となります。
■迷ったときは弁護士へご相談を
離婚問題で迷ったとき、真っ先に相談するのは両親や友人など、身近な人がほとんどかと思います。
それでも、明確な答えがなかなか出ないときは、弁護士への相談をご検討されてはいかがでしょうか。
法律の専門家として離婚問題を扱っていますし、さまざまなケースの離婚を見ていますので、参考になる意見が得られると思います。
男性にとっても、離婚は人生の一大事です。悔いの残らない選択をして、離婚後の人生を充実したものにしていただくために、弁護士として尽力させていただきます。