30~49才の離婚の特徴
30~49才の世代は、一般的に仕事が最も忙しい時期です。その一方で子どもの進路問題で悩んだり、PTA活動などが忙しい方も多いことでしょう。
そんな忙しい生活の中で夫婦間にすれ違いが生じ、修復できないまま離婚に至ってしまうケースが多い印象を受けます。
また、浮気や不倫といった問題が発生しやすいのもこの世代の特徴です。浮気した相手を許せなくて離婚を決意する方もいれば、浮気した方ご自身が離婚をして浮気相手と再婚したいと考えるケースもあります。
とかく夫婦間に危機が生じやすい世代ですが、離婚するとしてもまだ長い人生が残っているので、離婚の条件や離婚後の生活設計をしっかり考えておかなければなりません。
そこで、離婚を切りだす前に考えていただきたいことを、30代~40代の視点で3つご紹介します。
■離婚できるかどうかについて
自分が離婚を望んでいて、相手も離婚に同意しているか同意する見込みがある場合は、離婚そのものは問題なくできるでしょう。相手が浮気をした場合などは、相手の同意がなくても離婚できる可能性が高いといえます。
しかし、相手が浮気をしたわけでもなく離婚に反対する場合は、他に法律上の離婚原因があるか等、離婚できるかどうかについて十分に検討しなければなりません。
■お子さまの養育について
未成年のお子さまがいらっしゃる場合は、どちらがお子さまの親権者となるのかを決めなければなりません。
お互いが親権者となることを希望している場合は注意が必要です。まずは十分に話し合う必要がありますが、多感な年頃のお子さまへの影響をできる限り最小限にする方向で話し合うべきです。
話し合いがまとまらない場合は、調停や裁判で親権を争うことになります。その場合も家庭裁判所ではお子さまの成長にとってどちらが親権者となるのが望ましいかという視点で判断されることに注意しましょう。
また、お子さまの養育費と面会交流についても離婚する際に取り決めておきましょう。
お子さまが進学を控えている場合は養育費としてそれなりの金額が必要になります。面会交流についても、勉強や部活で忙しいお子さまのスケジュールに十分に配慮しなければなりません。
■お金の問題について
離婚する際には財産分与として夫婦で築いた財産を分け合うことになります。公平に財産分与をするためには、お互いの財産を正確に把握しておく必要があります。
住宅ローンを支払中の持ち家がある場合は、どのように分与するのかを慎重に検討しなければなりません。
持ち家は売却するのが最も公平ですが、住宅ローンの残高が大きい場合は借金だけが残る結果となり、離婚後の生活設計に支障をきたすおそれもあります。
浮気などの離婚原因がある場合は、慰謝料のやりとりをするのか、する場合はその金額が問題となります。
夫が浮気をした場合、慰謝料代わりに夫が住宅ローンを払い続け、妻子が持ち家に住み続けるというのもひとつの方法です。
ただし、この場合、夫の住宅ローンの支払いが滞れば妻子が家を追い出されてしまうという問題があります。
そのため、相手の支払能力を見極めた上で財産分与や慰謝料の金額と支払い方法を検討することが大切です。
■離婚で迷ったら弁護士にご相談を
離婚したいけれど完全には決断できないという方もいらっしゃるでしょう。離婚の決意は固まったけれどお子さまのことや財産分与・慰謝料の問題がネックとなって離婚を切り出せないという方もいらっしゃると思います。
離婚するかどうかは人生の一大事です。感情的に決めるのではなく、さまざまなことを冷静に検討した上で最良の決断をしていただきたいと思います。
迷ったときは両親や友人など身近な人に相談するのも良いことでしょう。しかし、結論を出すのは自分自身です。
自分ではなかなか結論が出せない、出した結論に自身が持てないというときは、弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。
弁護士は法律の専門家として離婚問題に関わっているので、離婚の条件については的確なアドバイスが可能です。さまざまなケースの離婚を見ていますので、離婚すべきかどうかについても参考になるアドバイスが得られるかと思います。
当事務所では、ご自身にとって悔いのない選択をしていただけるようサポートし、今後の人生をご自分らしく幸せなものにしていただくために尽力させていただきます。